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【グリーンブック】実話ってマジ?映画が100倍面白くなる裏事情6つ

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黒人差別が残る60年代のアメリカをガサツな白人用心棒と黒人天才ピアニストが旅する映画,グリーンブック.

あれ実話が元になっていたって知っていましたか?

この記事では映画が100倍面白くなる裏事情を徹底解説します.(映画がつまらなくなるようなネタバレはしません)

 

 

映画「グリーンブック」あらすじ

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 時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた

ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた

二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。公式HPより引用)

 

 天才黒人ピアニスト×ガサツな白人用心棒

っていうバディもの.差別を感じる場面が多くみられ,胸が痛くなりましたが,最後は黒人白人関係なく,熱い友情で結ばれ,温かい気持ちになりました.

アカデミー賞作品賞受賞も納得の完成度です.

 

「グリーンブック」は実話を元にした映画

主人公トニーは脚本家の父親だった

本作の主人公は二人います.

  • トニー・リップ・ヴァレロンガ(白人用心棒)
  • ドン・シャーリー(天才ピアニスト)


この内の一人,白人用心棒のトニーは本作の脚本家を務めたニック・ヴァレロンガの父親なんですよね.息子のニックが父親のトニーやその友人シャーリーにインタビューして作り上げたのが「グリーンブック」です.

映画内のエピソード一つ一つが実話を元にしているので,説得力が違います.

 

トニーは俳優もやっていた

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引用:Wikipedia

映画ではガサツな運転手,兼用心棒のイタリア系アメリカ人という立ち位置でしたが,彼の経歴はなかなか面白いです.

実は,俳優もやっていたんですよ.

主な出演作品
  • ゴッドファーザー
  • グッドフェローズ
  • ザ.ソプラノズ/哀愁のマフィア

イタリア系マフィアの映画が多いですね.大柄な体格がぴったりだったんでしょうか.(実際にはちょい役での出演が多いみたい.)

 

実際のトニーも最初は差別主義者だった

実際のトニーもシャーリーと出会う前は差別主義者だったようです.

映画の冒頭で家に来ていた黒人が使ったコップをゴミ箱に捨てるシーンがありました.

このシーンはシャーリーと出会ってからトニーの考えが変わっていったことを示すとても重要な意味を持つのです.

脚本家のニックも「父はシャーリーとの出会いを通して考えが変わった」と話しています.

ちなみに,映画でホットドッグの早食いをしていたり,一枚丸々のホールピザにかぶりついていたり,大食漢としての演出が多くありましたが,これも実際のトニーと同じようです.

どこまでもリアルに描かれていることが分かります.

 

シャーリーの意外な経歴

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引用:Wikipedia

天才ピアニストとして描かれているシャーリー.ジャマイカ系の家庭に生まれ,2歳からピアノを習い始めます.さらに9歳でレニングラード音楽院に入学とものすごい英才教育を受けていたことが分かります.

彼は音楽だけでなく心理学にも精通していました(これは映画では描かれていませんが).大学では音が人に与える影響を研究していたようです.

小さなクラブで演奏しながら,聴衆が音に対してどのように反応するか実験していたというエピソードもあります.(Wikipedia参照)

彼が黒人でなかったら,こんなに注目されることもないし,映画化されることもなかっただろうと思うと,運命とは不思議なものだと感じます.

ちなみに,ドクター・シャーリーと呼ばれているのは大学で博士号を取っているからだそうです.

 

シャーリーは同性愛者だった

映画では夜の街に繰り出したシャーリーがYMCA(キリスト教青年会)で他の男性と警察に捕まるシーンがあります.

YMCAは同性愛者の中では出会いの場として知られていたようです.

劇中のあのシーンはシャーリーが同性愛者だったことを示していたのです.

白人でもない,無教養な黒人でもない,さらに同性愛者という孤独感を抱えて生きていたことが想像できます.映画でもその思いをトニーにぶつけるシーンがありましたね.

単純な黒人白人という立場ではないシャーリーとトニーの関係性がこの映画の深みを増しています.

タイトル「グリーンブック」の意味

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グリーンブックとは黒人向けの旅行ガイドブックです.

アメリカの南部ではあらゆる施設が黒人用,白人用と分けられていました.黒人が公共施設を利用することを禁止するジムクロウ法という法律まであったのです.

そこで,黒人でも利用できる施設をまとめたグリーンブックが発行されました.ニューヨークの郵便配達員ヴィクター・H・グリーンが発行していたとのこと.

こんなものが発行されるほど黒人差別が当たり前だった時代が約50年前まで続いていたなんて,結構衝撃ですよね.

今この時代の日本に生まれたことに感謝です.

 

映画「グリーンブック」の見どころ・感想

人種差別のリアルを体感できる

シャーリーは天才ピアニストで教養もありますが,黒人です.ステージで演奏すれば,拍手喝采を受けますが,ひとたびステージを降りればいろんな場所で差別されます.

 (ちょっとネタバレ)

  • 演奏を待つ楽屋が汚い物置
  • パーティでは黒人用の汚いトイレを使えと言われる
  • 黒人だからレストランに入れない
  • バーでは酔っ払いに黒人だからという理由だけで殴られる


見ていてつらかったです.トニーが持ち前の腕っぷしで解決してくれることもあるのですが,こんな差別が当たり前に存在していたんだということを実感できます.

育ちも価値観も人種も異なるトニーとシャーリー.

元々,黒人を差別していたトニーがシャーリーとの交流を通して,考えが変わっていく様子が見て取れました.最後はちゃんと締めてくれるので気持ちよく映画を見終えることができますよ.

正反対の二人の物語がおもしろい

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公式HPより引用

白人のガサツな用心棒トニー,黒人の天才ピアニストシャーリー,この二人の絶妙な関係性があったからこそ,グリーンブックはこんなに評価されたのだと思います.

黒人差別という重いテーマを扱っているのに,見ていて疲れすぎることはありません.映画館ではところどころで笑いが起こっていました.

それも無理やり作られる笑いではなく,二人の価値観のズレから自然と生み出される軽妙な笑い.心地よい雰囲気につつまれるのです.

 

映画「グリーンブック」の総合評価:80点

さすがアカデミー賞作品賞を受賞した映画です.

人種差別のリアルを伝えながらも,観客を飽きさせないよう笑いも取り入れたバランスの良い一本.

多様性が叫ばれる今こそ見るべき作品だと思います.

ちなみに,黒人差別を扱った他の作品でおすすめなのは「それでも夜は空ける」です.「グリーンブック」より前の1840年代,アメリカの黒人差別が一番ヤバイ時代のお話.

目を覆いたくなるような差別がある中で,黒人の青年が希望を見出そうと生き抜きます.彼もバイオリンが弾けるという特技があり,「グリーンブック」のシャーリーに通ずる部分があります.

アメリカの闇を知ることで,グリーンブックの時代背景もより理解できると思います.映画としても面白いので是非見てください.

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